不健康のはじまり

今年に入って3回、風邪をひいている。そして今、山場は過ぎたものの、いまだ全快とは言えない状況。
40日間で3回。
かなりのハイペースである。
それぞれが違う症状なので、おそらくは別物の風邪あろう。
治してはひき、治してはひいている。せっせと風邪をこしらえている。
普段、とくに無理をしているわけではないのだが、
明日はこれをやろう!!と前々から予定立てていた日の前夜位から、喉の具合がおかしなことになってくる。
あ。あ。あ。
「あ」に濁点が混じってくる。
体の節々が少しずつ軋んでくる。
普段飲みもしない野菜スープがほしくなる。
寒気がとまらない。
目の下に隈が出来始める。
咳が出始める。
鼻水がたれる。
そして、ふと思う。


もしかして、
風邪かな。
また、
風邪かな。


こう思うともうダメで。
風邪まっしぐら。
体温計などを握り締めたら、
もうあとは堕落するのみで。
39℃
うそ?
もう一度計る。
38.9℃
よし。
よしじゃない。
死ぬ。
ああ、死ぬ。


今回の山場は、ほんとうにしんどかった。
仕事の後にいれていた人との約束を断らなければならなかったのも辛かったが、
どうしても休めない出張が入っていて、これがほんとうにしんどかった。
39℃のフラフラで、私は山梨へ向かう。
駅についたときに襲ってきた寒気に、私は気を失うかと思った。
武者震いが体の芯から襲ってくる体験。
しかも、ここは山梨。
誰も助けてくれない。
恐い。
恐すぎる。
やっと思いで入った喫茶店
ホットミルクで暖をとる。
気分は雪山で遭難。
助けてください。


私は今まで、自分のことを健康優良児的な何かだと思っていた。
高校生までの私は風邪なんてほとんどひかなかったし。
社会人になってちょくちょく風邪をひくようになってしまったのだが、
私は前向きに、体が発する休暇宣言なのだと思っていた。
気遣ってくれてありがとう。
風邪、ありがとう。
そんな風に考えていた。
新人のころはそれでよかった。
別に私が休んでも誰も困らなかった。
今は困る。
私が困る。
私責任の仕事で私が困るのだよ君。
勝手に気遣ってもらっちゃ困るのですよ。
しかし、
体はすぐに休暇宣言を発動する。
気を張ってごまかしごまかし、やってやれないこともないが、
気を抜くとすぐに、喉が痛みはじめる。


やりたいことをやらせてもらえているという幸せがふえたぶん、だからこそそれを投げ出さないという覚悟もふえてきた。少しずつ少しずつ気が抜けなくなり、体も自分の信念に応えたいから、張り切り続けている。
正直、風邪をひくことが邪魔で仕方ない。でもこのところ風邪ばかりひく。
もっと健康的な逃げ場が必要だ。


タバコがおいしくない。
ほんとにおいしくないので、
確かめるように、もう一本吸う。
まずい。


こんな感じで、タバコがやめられそうなのが、
風邪をひくことの唯一の救い。


ああ。
だめだだめだ。
風邪、早く治したい。
このままじゃ、思考まで不健康になってくるよまったく。