第4位
2004年、この舞城王太郎がすごい!
通勤電車の中で大半をオレは読書に費やしてます。そして、仕事柄、片道3時間かかるところに出張に行ったりもするのですが、この1年、オレはその時間を有り難く読書に費やした年でもありました。やっと、ブックオフで買う本の量に、読書量が追いついてきた1年でした。んで、2004年はやっぱりライノベの年だったなと。話が逸れますが、『ラノベ』っていうよりも『ライノベ』って語感の方が好きなんですけど、どうでしょう。『メアド』vs『メルアド』論争位に、議論を重ねなければならない慎重な問題だと思うのです。そんな論争はありませんでしたが。(勿論、オレは『メルアド』支持者)もし世が『プレステ』が『プレイス』なんて呼ばれる世であったら、『ドリキャス』はもっと頑張れたはず。だから、オレは断固『ライノベ』支持。頑張れ『ライノベ』。だって、『ラノベ』って、ちょっと端折りすぎじゃありませんか? そんなに合理的がいいのか君達は! すっかり資本主義に毒された日本のみなさまにオレはこの一句を贈りたい。
『久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも』
写生俳句の大家、正岡子規先生が野球をテーマに詠った初期の頃の短歌。31文字の限られた世界に先生は贅沢にも「ベースボール」を投入。粋というより他はありません。そして、ちゃっかり字余りなのも見逃せないところ。本質さえ捉えていれば、むしろ1文字ぐらいはみ出してもいいのです。言葉を紡ぐ行為はこの位のゆとりを持って自由自在に行いたいものですな。という話で、つまり、このぐらいの分量の脱線をしてしまうのも、また粋ということですな。
ま、そんなライノベの中で、オレは舞城王太郎さんに打ち震えたのでした。舞城さんは現在、正確にはライノベ畑ではないでしょうけど、ライノベというジャンルに目を向けさせたのは、舞城さんでした。
同時代に生きる人で、悔しいことに、その文章に嫉妬することしか出来ないものを書く人です。
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この2冊しかまだ読んでませんが、それぞれの作品が、僭越ながら、「届いた」のです。まったく違う2方向から、舞城さんは確実に揺さぶってくれたのです。オレはこういう思想に囲まれて暮らしていきたいと思った本でした。痛烈な読書体験を年に2度も与えてくれて感謝。舞城さんを薦めてくれたMさんにも感謝。また教えてください。
もっと本を読みたいと思った2004年でした。200ページの非日常は、押し付けられた時間の消費ではなく、粋な字余りだと思うのでした。
他に良かった本
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