過ごしやすい日々のはじまり

最近、会社でオレは、企画書を作成しています。業務の効率化を計るために、ノートパソコンの導入を提案する企画書です。しかし、実際書き始めてみると、ビジネス文書というものは、なんて難しいのだろうと思い知らされます。ほげーっと、企画意図を書いていると、オレの文章は、いつの間にかボーイミーツガール風になっていたりします。
『(中略)つまり、そこにノートパソコンがある。それだけで、なんだかわからないが、業務の効率化への期待をせずにはいられない。ノートパソコンが先進的世界を構築する奇跡がそこにはあるのだ。世界は変わる。そして、我々も変わっていく。我々の一日が、ノートパソコンで色づき始める。しかし、残念ながら、我々はいつまでもうわついた日々を送ってはいられない。我々には優先すべき業務がある。我々を待っている世界がある。いつか、私たちは、ノートパソコンを使用する日々を、日常と思い始めるのだ、きっと。でもそれは悲しいことじゃない。とても優しい世界のはじまりだ』



とても優しい世界のはじまりじゃ、業務の効率はあがらない。なんだかわからない期待に予算を組み込む程、社会はファンタジーでもない。ビジネスはビジネスときちんと割り切れる文章が書けるようになりたい。思い立ったオレは、会社の書庫にあったビジネス文章の書き方の本を手に取った。



……なるほど。こうすればいいのか!



オレの文章はわかりにくいと、Yさんは言っていました。オレの渾身のメール(1000字)に「謎。」と返信するYちゃんが居ます。『分かってもらえないのなら、それでもいい。オレはオレの書きたいように書くよ』とオレは今まで思っていた。しかし、その本はこう諭す。



『貴方の文章を読みたいわけではありません。自分にとって有益な情報なのかどうか? そして、有益であるなら、それがどこに書かれているのか? それがわからない文章は、相手に間違った行動を引き起こす原因となり、ひいては、会社に多大な損害を与える恐れがあります。文章は、30秒でしかも1読で理解されなければなりません』



すいませんッス! マジですいませーーんッス!!! 会社が潰れて、皆につめたい目で見られたくないッス! 
まずは、昨日の文章から改めようと思います。企画書一つで、会社が潰れるのだ。よくわからない、と評判の焦燥感は、だらだらと3月目を迎えてしまいました。オレの文章のせいで、今年の夏はきっと暑かったのです。明日から焦燥感は、『30秒で理解出来る日記』に変わります。これから過ごしやすい日々が、皆さんの元に訪れることを願って。