フレームのはじまり

ポスターをフレームに入れる。
これは相当に男前なのではなかろうか?
アクティブなインドアではなかろうか?
灰色の髭をたくわえたシルクハットではなかろうか?



というわけで。



池袋。



オレはフレームをただ買うという純度100%の男前な理由で
この街にリベンジを挑んできました。
男前度が高そうだ、という理由から、東急ハンズをチョイス。
……しかし。
挫けそうです。
一人で歩いていたら、
お金を湯水の如く使ってしまいそうです。
池袋東口を出て、サンシャイン通りを通り、ハンズに入る。
ただ、それだけなのに。
ああ、初日にして挫けてしまうのか。
宣言即撤回。
なんて恥ずかしいんだ。
いや、ある意味、おいしいかも。
我慢のきかない性格は、
温室ヌクヌク育ちの長男気質がなせる業。
嗚呼、これも業よのぅ。
オレが悪いわけじゃない。
オレはオレでいいじゃないか。



オレの頭の中の『はじめてのおつかい』ナレーションの人がドルビーサラウンドで語りかけています。ディレクターさんは構成会議を開いています。ADさんは「もっと迷って!」のカンペを出しています。



気付いたら、ハンズに居ました。
そして、鉄の意志で持って一気にエレベーターで7階へ。
セーフティーゾーン。
危なかった。
その時のオレの顔、きっと男前だったと思う。
苦悩と安堵と葛藤と。
トレンチコートの襟を立てて(つもり)、眉頭に皺を刻み、オレはフレームコーナーへと足を運んだ。
と。
そもそも、今、部屋にはポスターがないことを思い出した。
飾る場所も変更するつもりだったので、どの大きさがいいのか判断がつかない。
困った。
困惑。
また男前になった。
馬鹿。
何をしに来たんだよオレ。
フレームコーナーを10分ほどウロウロした挙句、
B4サイズのポスターを買った。
このサイズなら、どこにでも収まりがいいはずだ。



ハンズを出て、一目散に駅へと向かう。
ちょっと脇道へふらりと入ってしまったのだが、
公園で一服、
落ち着かせる。
当初の予定では、ジュンク堂にも寄ろうとしたのだが、余裕がない。
雨も降ってきたので、アイスコーヒーを買って、駅に向かいました。
山手線に乗って暫くして気付きました。



フレーム買ってないじゃん!



まあ、OK。
男前は、物質ではなく精神だということを学んだから。
地元に戻って、ドイトに行きました。
ハンズより少し安かったので、お徳でした。



というわけで、おさらい。



plan-1「男前は、オレ番組のプロデューサーであれ」