逃走論のはじまり
久しぶりの更新ですが、今から品の無い話をしようと思っていますので、食事中の人は、パソコンから離れて、ちゃんとテーブルで食べて下さい。
更新していない間、私は何をしていたかというと、
アレがはれていました。
なんか知らないけど、はれてしまったのですねアレ。かぶれて、大変なことになっていました。当社比2倍。
アレが大変なことになって思ったのですが、下の悩みにまつわるあの絶望感は、今まで味わったことの無かった感覚で、今でこそ治癒したからよかったものの、大変なことになっていた時は、全然おもしろくないのね日々が。
笑えない。
っていうか、笑って体を震わすと痛い。ものすごく痛いんですよ。歩けません。
というわけで、私は夜な夜な、部屋で一人、ひざを抱えて、じっとしていました。
なんて陰湿なんだろうか。
なんて路地裏のドブネズミなんだ。
このままじゃ、精神的にいくない。治るもんも治らん。と思いまして。まあ、医者に行けよ。って話なのですが、こういう時に限って、仕事を休むことが出来ないこのカルマ。歩けないのに歩かざるをえないのっていうのですから、おそらく、これは前世からの因果に違いありません。
私、思いました。
よし。
アレに絆創膏を貼ってみよう。
きっと、頭が混乱していたのです。冷静に考えたら、またかぶれるよって話なのですが、視覚的なイメージで、直感で。患部には絆創膏。貼っておけば治る。有名なはなし。
で、この有名なはなしが、もうね。
全然、効き目ないの。
やめたほうがいいね。アレに絆創膏。おすすめできない。
当然、後日病院に行った際、先生にはこっぴどく怒られました。看護婦のおばちゃんにも怒られました。
あ、そうそう。
アレを出したまま、怒られるってのも、なかなか出来ない体験ですね。
んで、そんなアレに絆創膏なんですが、精神的には、非常に晴れやかな気分を運んでくれたんですね。
アレに絆創膏。
絵的に非常に新鮮。
というか、
とてもばか。
このばかさに状況の本質を見失います。
ほらだって、こんなに、おばかなんだよ。
だから、きっと大丈夫。
これ以上ひどくなったりしないよ。
見立ててみる。
なんてのもよかったです。
絆創膏の貼られたアレをじっと眺めていると、どうやらそこには、深遠なるテーマが、人類の憂いが、潜んでいるような気がしてくる。
股間に繰り広げられた枯山水。
私はわびさびを噛み締める。
嗚呼、ただひたすらに、わびしい。
そうやって、私は私をくだらない状況におとしいれました。ほおっておくと、真面目に向き合い、また一人、部屋で膝を抱えてしまうから、そうならないように、ごまかしごまかし、ふざけてふざけて、時が過ぎるのを待っていました。
真面目に考えていたって、どうしようもないことがいっぱいあるし、くだらなかったり、ふざけていたりしたら、それで救われる悩みがある。
頼りなくっても、みっともなくっても、
一時的に逃げてみることが、
それはそれで、闘争だったりするのかもしれません。
ああ、
またしても、
図らずして、
さわやか。