三冠のはじまり

オレが本格的に競馬をはじめたのは、ナリタブライアン菊花賞からで、その日はバレーボールの試合があったから、レースはラジオで聞いていたのだが、選手達の控え室、ユニフォーム姿でラジオに耳を傾け新聞を広げる姿は博徒そのもので、びったくたびったくた競馬新聞を叩くその姿は、相手にしてみたら絶対関わりたくない相手チームNo.1であったと思う。んで、その日は上手いことイメージ操作で、恐怖政治で、オレ達のチームは都大会に歩みを進めました。
そして、ナリタブライアンは三冠をあっけなく達成しました。
ちょうど、ダビスタこと「ダービースタリオン」が流行りだした時期であった。学校に行けば日々学校内最強馬が更新される戦国時代のような日々に青春を費やし、アルバイトをはじめてちょっとお金が自由に使えるようになってからは、実際の競馬に本格的にのめりだし、如何にしてウィンズに潜り込めるかを研究し、その結果、前後5年の干支をさらりと言えるようまで堕落したのです。


あの日々から十年。


ディープインパクト
稀代の名馬が無敗で三冠の最後のレース「菊花賞」に登場します。
ディープインパクトは三冠を達成してもいないのに、先に挙げたナリタブライアンを超え、日本史上最強馬シンボリルドルフと比較されています。
今、そんな伝説がリアルタイムで進行しようとしているのです。


ディープインパクトが秋初戦、楽勝したレースを中山競馬場のターフビジョンで見ていたのですが、レース中に「うわー」と感嘆が漏れ、レース後は拍手が起きていました。


レースそのものが多幸感をもたらす競馬など、数年に一度ぐらいしか見れないと思っていたのですが、今年はディープインパクトのおかげで、結構コンスタントに味わえている日々。


今週末はその菊花賞です。
予定はディープインパクト単勝1点。
彼が直線でぶっちぎる様を素直に喜びたいと思う。


ナリタブライアンの時もそうだった。
全然儲からない。
でも、
精神的に、
全然プラス。


そんな喜びのための競馬があることを是非皆さんに知って頂きたいと、
今日はマジメに書いてみたり。